「補助金」と「助成金」

「補助金」と「助成金」は似て非なるものです。この2つの共通点と相違点についてポイントをおさえましょう。

「補助金」とは

そもそも「補助金」とは国や地方自治体による補助制度のことです。国では経済産業省が管轄しています。

「補助金」を申請すると、審査が行われ、審査に通ることで「補助金」が支払われます。なお、審査に通ることを「採択(さいたく)」と言います。「補助金」は1年の間にさまざまな時期に公募されています。この公募期間は1週間~数カ月と比較的短いことが多いです。

そして、「補助金」は金融機関からの借入と異なり、返済が不要であることが最大のメリットです。もらえる金額は「補助金」の種類によってさまざまで、数十万円から億単位になることもあります。ただし、補助金制度では補助率が設定されていことがほとんどです。例えば、補助金を活用して行う事業に必要な資金のうちの1/2や1/3などを事業所が負担することになります。よって、補助金だけを頼りに事業を行うことは基本的にできません。

また、「補助金」は申請すれば必ず採択されるわけではありません。申請時に「事業計画」を提出し、その内容が審査されることになります。したがって、この「事業計画」の中身が採択されるための肝となります。ちなみに採択率は「補助金」の種類にもよりますが、30%~60%程度です。

補助金の例 ➡「事業再構築補助金

「助成金」とは

「補助金」に似ているもので「助成金」というものもあります。こちらは、国の厚生労働省が管轄しています。「補助金」と同様、給付された場合は返済が不要です。ただし、「補助金」との相違点もあります。それは、「助成金」をもらえるための条件を満たしていれば、申請により100%もらえる点です。

助成金の例 ➡ 「産業雇用安定助成金

「補助金」と「助成金」の共通点と相違点

「補助金」と「助成金」はどちらも返済不要な公的資金です。ただし、それぞれの制度の目的が異なっています。「補助金」は売上アップや生産性向上(コスト削減など)を目的にしています。一方、「助成金」は従業員の労働環境や雇用条件を改善することを目的としています。したがって、「補助金」と「助成金」は事業所の状況によって、どちらの目的を目指すか考えて賢く使い分けるとよいでしょう。

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